広がるAI活用の可能性
ここ数年、「AIを日常でどう活用するか」が大きな注目を集めています。
その中でも、もっとも身近で常に持ち歩いているデバイスがスマートフォン、そして私にとってはやはりiPhoneです。
この記事を読んでくださっている方も、多くがiPhoneユーザーではないでしょうか。
Appleが発表した新機能 「Apple Intelligence」 に加えて、すでに多くの人が使っている 「ChatGPT」 を組み合わせれば、仕事も日常生活も大きく変化します。
さらに私はGoogleの Gemini も少し試してみましたが、現時点では「積極的に使う必要はない」と判断しています。その理由も含めて、今回は実体験ベースでiPhoneにおけるAI活用法を解説していきます。

iPhoneをアクションボタンに設定してChatGPTを起動
アクションボタンに設定する理由
私はiPhoneのアクションボタンにショートカットを登録し、ショートカットアプリで作成した「ChatGPTを開く」を割り当てています。これにより、物理ボタンを押すだけでChatGPTがすぐに起動できるようになりました。
もちろん画面をタップしてアプリを開いてもよいのですが、LINEなど他のアプリと同じ操作感になってしまいます。アクションボタンに専用化することで、「ChatGPT専用ボタン」という感覚があり、より直感的に使えています。
さらに、後述するApple Intelligenceは電源ボタンの長押しで起動できるので、結果的に「左右のボタン長押しでそれぞれのAIを呼び出せる」状態になり、とてもわかりやすい操作体系になっています。
ショートカットの設定方法
- 右上の +マーク を押して新規ショートカット作成画面を開く
- 「アプリを開く」をタップ
- 薄く表示されている「アプリ」部分をタップ
- アプリ一覧から ChatGPT を選択(インストール済みであれば表示されます)



下記のような画面になっていれば設定成功です😌

上部に表示される「新規ショートカット」という名前は、タップして変更可能です。たとえば「ChatGPT起動」など、自分がわかりやすい名前にすると管理しやすいでしょう。
電源ボタン長押しでApple Intelligenceを起動
Appleが新たに導入した「Apple Intelligence」は、iPhoneに統合された次世代のAI機能です。電源ボタンの長押しで起動できます。
これにより、左側のアクションボタンでChatGPT、右側の電源ボタンでApple Intelligenceと、両サイドの物理ボタンから異なるAIを即呼び出せる操作体系が実現しました。シンプルで直感的な仕組みなので、日常的にAIを使う習慣が自然と身につきます。
ここまでで私なりのおすすめ設定は終わりです。
以降は出来ることを解説していきます。

Apple Intelligenceでできること
Apple Intelligenceは、iPhoneの標準アプリや機能に深く組み込まれているのが最大の特徴です。ここでは代表的な使い方を紹介します。
メッセージやメールの要約
長文のやり取りや大量のメールを読むのは大変ですが、Apple Intelligenceを使えば要点だけを自動で抽出してくれます。数百文字のメールでも数行でまとめてくれるので、内容を一瞬で把握可能です。

文章の書き直しや返信候補の提案
返信文をどう書くか迷ったときも、AIがトーンを変えた複数の候補文を提示してくれます。
- ビジネスメールならフォーマルで丁寧な文面に
- 友人へのメッセージならカジュアルで柔らかい表現に
といった具合に、自動で調整できるのが魅力です。
ここでは参考までにGoogleのGeminiとも比較してみました。Geminiもそのまま使える候補を出してくれますが、私は最終的にApple Intelligenceの提案をベースに自分なりにアレンジするスタイルに落ち着いています。



画像や絵文字の生成
Apple Intelligenceには、テキストから画像やカスタム絵文字を生成する機能も備わっています。SNSやチャットでユニークな表現をしたいときに便利ですが、正直私はあまり使っていません💦

検索やSpotlightとの連携
AIがSpotlightやシステム機能に統合されているため、アプリを横断して情報を探すのがスムーズです。メール・メモ・カレンダーの情報を一度に整理してくれるのはかなり便利。特にGoogleカレンダーとの連携は、実際に使ってみてもGeminiより優秀だと感じています。

ChatGPTとApple Intelligenceの使い分け
ここまで紹介したように、iPhoneではChatGPTとApple Intelligenceの両方を使えますが、それぞれ得意分野が違うので、目的に応じて使い分けるのがおすすめです。
ChatGPTが得意なこと
- 深いアイデア出しや文章作成
- 学習や調べもの、専門知識をベースにした回答
→ 「考える」「広げる」場面に強い
私はChatGPTを思考整理やアイデアを膨らませる相棒として使っています。
散歩をしながらなんとなく話しかけてもいいですし、PCの画面に向かってじっくり入力してもOK。会話を広げようと返してくれるので、そのやりとりの中で自然と考えがまとまっていきます。
Apple Intelligenceが得意なこと
- 各種アプリとの連携(Spotlight、Googleカレンダー、メモなど)
→ 「整理する」「即対応する」場面に強い - メッセージやメールの要約・返信文作成
- 既存の文章の書き直し(フレンドリー/ビジネス/簡易)
- スマートホームの起動(電気をつける・家電操作など)
私はApple Intelligenceを秘書のような存在として使っています。
具体的には──
- 「今週の予定は?」 → Googleカレンダーに登録した予定を表示
- 「今日のリマインダーある?」 → その日のリマインダーだけを表示
- 「リマインダーある?」 → 登録済みのリマインダーを一覧表示
- 「◯◯までの経路を検索」 → マップを開いてルートを表示
- 「◯◯から仕事でカレンダー」 → 指定内容で予定を自動作成
- 「Googleマップを開いて → 美味しいタイ料理のお店」 → 漠然とした指示でもレストラン検索
また、単純なアプリ起動にも重宝しています。
私はよく使うアプリや音声起動に対応していないアプリ(英語名で呼び出しづらいものなど)だけを残し、それ以外はホーム画面から消しました。その結果、画面がスッキリして操作が快適に。
音声起動せず存在を忘れていたアプリは、そもそも必要性が低いのでは?と考えるようになり、アプリ整理にもつながりました。

Geminiとの比較
GoogleのGeminiも試しましたが、正直「秘書としての使いやすさ」という点では今のところApple Intelligenceが一枚上手だと感じています。
- 予定確認 → メインカレンダーは見られるが、ファミリーカレンダーは非対応(公式仕様)
- Googleマップ検索 → URLリンクを渡されるだけで、アプリに直接飛ばない
- 全体的にワンクッション多く、操作が煩雑になりがち
こうした点から、私は日常タスクはApple Intelligenceに任せるようになりました。
iPhoneでのAI活用シナリオ
ここまででChatGPTとApple Intelligenceの設定方法や特徴を紹介しました。
では実際に、私がどのように使い分けているのか──具体的なシーンごとに整理します。
ビジネスシーン

ビジネスでは、やはりChatGPTが主役です。
- 企画のアイデア出し
- 調べものやリサーチ
- 精度が求められる文章作成
こうした「しっかり考える作業」では、ChatGPTの回答力が頼りになります。
一方で、Apple Intelligenceもビジネスで欠かせない存在です。
- メールや資料の要約で時間短縮
- 返信文を自動生成して調整
- カレンダーやリマインダーとの連携でタスク管理
地味に見える作業をAIに任せられるので、結果的に大きな時短につながっています。
日常シーン

日常生活では、Apple Intelligenceの便利さが際立ちます。
- 「今週の予定は?」と聞けばGoogleカレンダーを参照して予定を表示
- 「今日のリマインダーある?」でタスク整理
- 経路検索やアプリ起動も音声指示だけで完了
ChatGPTも、散歩中に思いついたことを話しながら整理したり、家事の合間にアイデアを膨らませたりする場面で役立っています。
共通すること
結果として、私はビジネスでも日常でも、両方のAIに毎日助けられているのを実感しています。
- ChatGPT → ビジネスの「ブレインパートナー」
- Apple Intelligence → ビジネス・日常の「秘書」
それぞれ役割は違っていても、両方があることでiPhoneはますます手放せない存在になりました。今後さらに進化していくことが期待されますし、AIはすでに“特別な技術”ではなく“毎日の道具”として浸透し始めています。
私がAIに助けられた実体験
実は、私の父(86歳)はここ数年ふくらはぎの静脈が青く膨れて痛みを訴えており、病院で薬を処方されても改善しませんでした。
そこで、患部の写真をChatGPTに見せてみたところ、考えられる病名と受診すべき診療科を提案してくれました。
そのアドバイスに従って専門科を受診したところ、一発で治療が進み、長年の悩みが解決しました。
AIが絶対ではありませんが、そんなこともあったという話です。
まとめ|ChatGPTとApple Intelligenceで広がるiPhoneの可能性

iPhoneは、ChatGPTとApple Intelligenceという2つのAIを同時に活用できる、数少ないデバイスです。
- ChatGPT → ビジネスの「ブレインパートナー」
精度の高い回答で思考整理や企画・文章作成を支えてくれる存在。 - Apple Intelligence → ビジネス・日常の「秘書」
メールの要約や予定管理、アプリ操作まで、細かい作業を効率化してくれる存在。
この2つをうまく使い分けることで、私はビジネスでも日常でも、毎日AIに助けられていると実感しています。
アクションボタンからChatGPT、電源ボタンからApple Intelligenceを呼び出す設定にしておけば、左右の物理ボタンだけで「考えるAI」と「支えるAI」を即座に切り替え可能。まさにポケットの中に頭脳と秘書を同居させている感覚です。
Apple Intelligenceについては「物足りない」という声もありますが、私自身はかなり期待しています。今後アップデートによって機能が拡張されれば、iPhoneはさらに「AIを日常で使いこなすための最適なデバイス」として進化していくでしょう。
参考リンク
Apple Intelligence 公式ページ(日本)
公式によれば、Apple IntelligenceはiPhone・iPad・Macに組み込まれたAIで、文章作成やタスク処理をサポートしながらも、ユーザーのデータにはAppleを含む誰もアクセスできないという強固なプライバシー保護が特徴です
OpenAI 公式ページ
OpenAIの公式ブログでは、自然な対話形式での応答を通じて「回答を得る」「ひらめきを得る」「生産性を高める」ためのツールとして位置付けられています。それがまさに、記事で触れている「思考パートナー」としての使い方と一致します
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